2012/3/17 「STREET FIGHTER X 鉄拳」を一週間ほど遊んだ雑感。

Raptr換算で48時間ほどプレイ。メニュー放置も含む、確実こんなに遊んでない
当方スパ4AEガイでPP3500ちょい程度の実力。ストクロはとりあえずBP2500ほど

現在、巷では、ストリートファイターx鉄拳(以下ストクロ)は

どうしようも無いバグゲー、永久コンゲー
・オンライン対戦で音飛び、スト4シリーズよりもラグい

・DLCで
キャラ追加、しかもそのキャラが既にディスク内に存在

といった仕様のせいで、ゲハステマブログを筆頭とした情報仕入れるだけだよ系ゲーマー(造語)らに良いようにネガられてしまっているし、勿論それらが製品レベルに達していないクソ仕様なのも事実

このブログでは、そういった『素人が見ても分かる調整・時間不足』みたいな面については一切触れず、格ゲーとしてのストクロの記事を書こうと思う、という事を最初に断っておきたい。

僕はストクロを、過去に存在しなかったタイプの意欲作だと考えている。目立ったクソ要素がクソ過ぎるからって、クソゲーの一言で片付けられて風化されて欲しくない、という気持ちがとても強い。まだ格ゲーとしては全然やり込めていない状況だが、少なくともポテンシャルの高さは感じているという次第。

ちょっとシステムの説明過多な感じの記事になっちゃってるけど、ハマる価値のあるゲームだと思うので色々書き綴ってみたいと考える。



スト4を軸に、コンボダメージはマイルドだが緊張感のあるコンボゲーへと発展

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自身スト4で格ゲーデビューした身なので、それ以前のストシリーズは一切知らないのだけれど、少なくともスト4をプレイしていた僕にとっては驚くほどすんなり入れた。基本システムがスト4の延長上に存在していて、キャラの立ち回りもある程度使い回せてしまう。
しかし遊べば遊ぶほど、スト4とは読み合いの軸が違う事に気付いていく事になり、頭をスッキリさせて立ち回りを見直さなければならない点が増えた。
例えば、賛否両論、というか否定意見の方が大きいんだろうけれど、キャラが二人居るくせに単体ダメージはスパ4よりも低いため、コンボダメージは伸びないし交代で体力稼がれるしでとにかく時間切れゲーになってしまう事が多い。残り時間を見て攻めと守りを入れ替える意識を持たなくてはならない。

さて、他にもいくつかある新要素等について書いてみよう(感想が見たい人は一番下まで読み飛ばしてください)。


タッグシステム。片方のキャラクターの体力がゼロになるとKOでそのまま敗北。連携を3回食らうだけで瀕死となってしまうため、体力は常に見て組んでいかなければならない。

キャラクターチェンジ(中P+中K)。その場で相方と交代できる。また、こちらの攻撃中に交代ボタンを押すと、ゲージを一本消費してキャンセルして交代可能(EX交代)。通常交代だと確反、EX交代はキャンセルした技によっては確反。

ランチアタック(強P+強K)。隙の大きい技を出し、ヒットすると敵を打ち上げ相方と交代する。ほとんどの場合そのまま追撃コンボが可能。ガードされると確反。

ブーストコンボ(弱P(K)→中P(K)→強P(K))。近年の格ゲーにはすっかり定着したチェーンコンボ。また強P(K)の後にランチアタックが入る(クロスラッシュ)。基本的には必殺技キャンセルできないので、通常技によってはガードされると確反。

前転(起き上がり時にレバー6)。前転して起き上がる。相手の起き攻めを回避できる場合有り。起き攻めジャンケンの1つの要素。

コンボルートの豊富さ。対空でカウンターヒットを取ると空中追撃が可能になりダメージを底上げできたり、リュウのめくり竜巻から更に通常技コンボが繋がったり。

パンドラ、クロスアーツやジェム等については現段階では割愛する。なんだかあまり特記したいとは思えない。自動投げ抜けジェムとか強いんだろうけど…。


ブーストコンボは基本的にヒット確認後の連携用、技を擦れば良いチェーンコンボゲーとは一線を画す

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読めば分かるように、交代・ブーストコンボ・ランチはぶっぱすると全部確反を食らう。ストクロの新要素なのには間違いないのだが、ブーストで固め等はゲージを使わない限り不可。密接状態以外での基本的な立ち回りはスト4とかなり似通うはず。

やはり、ブーストコンボをヒット確認や確定で入れられるかどうかが、このゲームでまず最初に覚えるべき事だろう。置きの通常技(中足とか)に強Pか強Kを仕込むだけで、クロスラッシュ>打ち上げコンボと容易にダメージを伸ばす事が可能だし比較的状況も良い。

で、ここまでの雑感としては「アクセントの効いたスト4」って感じなんだけれども、崩しの一点については大きく異なっている。これは大きい。

スト4では「めくり技」「通常技で固めて投げる」というのが崩しの基本だが、本作は投げ間合いが狭い上に通常技で有利フレームを取りにくいため、投げで崩しに行くのはなかなか難しい仕様になっている(キャンセルステップが強いキャラは除く)。

では本作でどうやって崩すかというと、「めくり技」「発生の早い中段技」で体力を奪っていく事になる。リュウだと中ゴスからEX交代でフルコンが入るし、鉄拳勢の多くは発生の早い中段技からの大ダメージコンボを持っている。リバサでグラップを連打する必要がない代わりに、相手の攻撃をちゃんと見て立ちガードを入力しなければならない。

一見起き攻めの中段技が凶悪に思えるが、このゲームには起き上がり前転があるため、起き攻め自体を拒否してしまう事も可能だし、無敵技→EX交代で隙を消しつつ一転攻勢も出来る。見てから反応できない中段も多いために、リバサで動けずボコられる初心者も見受けるのだけれど、ぶっちゃけ前転一回で簡単に解決するので、ジャンケンを理解すればまだバランスは伴っているのではないかと思う。


ちなみに、判定自体も含め、このゲームは前ジャンプ攻撃が異常に強い。もう一度繰り返すが、このゲームは前ジャンプ攻撃が異常に強い。ガードするだけで発生の早い中段から荒らされることにも繋がるため、落とせるJ攻撃はしっかり落としていかなければならない。通常技による地対空の間合いはマスターし、カウンターヒットからの追撃でリターンを取り抑止していかないと、バッタで荒らし合うだけのどうしようも無いクソゲーになってしまう。見ていても本当に面白くない。

対空はこのゲームで最も重要なので、区切って特記した。対空捨ててバッタゲーをやりたいならメルブラとか行こう。(別に悪意はない


技量が伴えば味の効いた読み合いが楽しめて独自性もある優良な格ゲー、ただし欠陥はあまりにも多い

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ようやく感想的なアレ。ちょっと前にも書いてる通り、対空を落とせない限りはこのゲーム全くもって面白くないんじゃないかと思う。前飛びされてガードしても、そのまま固められめくり攻撃だの投げだの中段だので終わる。『ムラが多い分からん殺しゲー』以上の評価を下せない人が多くいるのもよく分かるかな。

ヒット確認からのブーストコンボ、安全なキャラ交代の画策、状況判断によるコンボの分岐、起き攻めでの中下段及び前転・当身の読み合い…最初に覚えるべきコトはあまりにも多すぎていて、初心者にも安心して楽しめる格ゲーだとは言い難いが、ある程度技能が伴って頭が回ってくると途端に化ける。めっちょ面白い。

あと音飛び酷いし微ラグも感じてしまうのがネックだが、オンラインの機能自体はかなり充実している。ここ数年間の格ゲーで実装されそうでなかなかされなかった切望のオンライントレーニングも搭載。身内と1キャラずつ使ったタッグ戦も新鮮だ。

キャラ調整に関しては僕自身まだキャラ研究が薄いためあまり口出しできないが、確かに戦っていて面白くないキャラが居るのは事実。永久コンや音飛びへの処置(格ゲーのフルプライスパッケ製品として当たり前の事項だろう)はパッチを待つとして、今後のキャラの研究具合と性能調整については期待と不安が半分といったところ。

好きになれる要素が多く揃っており、まだまだ将来性はあると思うので、今後も継続的にパッチが入って調整されていって、是非とも数年後も遊ばれている格ゲータイトルの1つとして残っている事を切実に願う。以上。

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