2011/09/05 見た映画のまとめとか②

平均で一週間に3本ほどを鑑賞し続けている。やはりSF作品が好きなのでそれを中心に、近頃マイブームのコメディ映画と、以前から割と観ていた劇場アニメ映画で構成している。単純アクションやミリタリー系の映画はあまり観ていない気がするな。

TVアニメは1クール、2クールと見終わって凡作としか思えなかった時の脱力感が嫌で、基本的にアニメ欲は劇場映画で満たしている。秀作だろうと駄作だろうと90分程度しか時間が取られないのは都合が良い。

という訳で

・マルドゥック・スクランブル 圧縮(完全版)
・宇宙ショーへようこそ
・ストレンヂア-無皇刃譚-

の劇場アニメ作品3本について書く。


マルドゥック・スクランブル 圧縮(完全版)

9/3から第二部の「燃焼」が上映開始されているが、その一週間前から第一部「圧縮」の新規カット追加で再上映されていたので友人も誘い改めて観に行った。

通常版では間接的に包み隠していた性的描写シーンだが、完全版の追加カットでかなり直接的になった。父親に強姦される回想シーン、変態医師集団がバロットのビデオを観るシーンがなかなか強烈に。あまり覚えていないが通常版では完全に映っていなかったはず。

作画は綺麗だし、サスペンス・アクション・SFの成分どれを取っても一流だし、終盤15分くらいの疾走感は痛快だしでここ最近じゃ一番オススメ度が高い劇場アニメ映画。

唯一、話をアクション方面へ盛り上げてくれた変態医師らの出番はさすがに短過ぎないか、とは思った。見た目が個性的でブッ飛んでいた割に物語への介入は相当薄かったな。それでもレアの「豚に犯させてやる!」は耳から離れないが。

そしてクライマックスの引きの上手さ。ずるい。あんな終わり方されたら「燃焼」を観に行かないと居ても立っても居られなくなるぞ。


宇宙ショーへようこそ

一年ほど前に劇場で観に行ったので二度目の鑑賞。似たアニメ映画は他に知らず補正が掛かって楽しく観れたのだが、思い返すと惜しい点が色々と出てくる作品。

第三種接近遭遇」だの「月の裏側に隠れた月面都市」だのとSFっぽい雰囲気は出しているものの、中身は思いっきり中高生向けのエンタメ映画。更にややこしく言うと、『大人も楽しめる子供向けアニメ風に仕立てた中高生向け』のアニメだ。うーんややこしい。

とにかく青臭い。宇宙を救おうとしている主人公らの言動力が『勇気・友情・団結』だけであり、その説得力の無さを作画・音楽の演出で誤魔化している感が否めない。クライマックスでの演出も、主人公ナツキのヒーロー観やらアマネとの友情やらをぺらぺらと喋っちゃってどうにも浅い。あまり語り過ぎないで、ポチの過去話くらい慎んでくれたら良かったな。おう、本作の真の主人公は少年少女らじゃなくてポチだ。

月からも遠く離れた惑星へ飛んで宇宙のあちこちの景色を観て回ったり、『ズガーン』で禁忌に触れようとしている悪いヤツラをとっちめたり、宇宙活劇そのものは悪くない。作画も良いし、深く考えなければ普通に楽しめる良作だとは思う。


ストレンヂア-無皇刃譚-

ストレンヂアを観るのはこれで3度目。なんでこんなに知名度が低いんだ?と疑問に思う程度には好きな作品。オリジナルの劇場アニメ作品のお手本とすら思う。中盤からラストまでの展開は完全のパーフェクトに予想できるのに陳腐さは一切感じず、拳を握りしめて画面に魅入るぐらい身震いした超絶王道作品

ただド直球な作品ってだけではなく、広げた大風呂敷を完全に畳み切ったのもGood。最高峰の出来栄えだと思う。むしろ『売れなかった』のが最大のダメポイントか。

絵柄は近代風なんだが萌え要素の有るキャラは居ないし、イケメンキャラも血と泥に塗れてザクザク死んでいくため腐向けとも言えない。一般向けには宣伝出来ないしアニオタにも訴求出来なかったのが知名度が低い要因か。思い返すと僕もGEOでDVDを手に取るまでは一切名前も聞いた事がなかった。

しかし本当に面白い。マイナーさも相まってか無用心にベタ褒めしている。

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